時間
アメリカの一時期流行ったチェーンメール日本でも割と流行った方でしょうか――時間銀行――次のような銀行があると考えてみようその銀行は毎朝あなたの口座へ86,400ドルを振り込んでくれる同時にその口座の残高は毎日ゼロになるつまり86,400ドルの中であなたがその日に使い切らなかった金額はすべて消されるもちろん誰しもが毎日86400ドル全額を引き出すだろう僕たちは一人一人が同じような銀行を持っている「 時間」と言う名前の銀行だ毎朝あなたに86,400秒が与えられ、毎晩あなたが上手く使い切らなかった時間は消されてしまう翌日に繰り越すことも貸し越しも出来ない過去にさかのぼることはできない今日与えられた預金のなかから今を生きないとならないだから、与えられた時間に最大限の投資をするそこから健康、幸せ、成功のために最大の物を引き出すために1年の価値を理解するには、落第した学生に聞いてみるといい1ヶ月の価値を理解するには、未熟児を産んだ母親に聞いてみるといい1週間の価値を理解するには、週間新聞の編集者に聞いてみるといい1時間の価値を理解するには、待ち合わせをしている恋人たちに聞いてみるといい1分の価値を理解するには、電車をちょうど乗り過ごした人に聞いてみるといい1 秒の価値を理解するには、たった今、事故を避けることができた人に聞いてみるといい10分の1秒の価値を理解するためには、オリンピックで銀メダルに終わった人に聞いてみるといい あなたの持っている一瞬を大切にしよう時は待ってくれない昨日は過ぎ去ってしまったように明日はまだわからない今日は与えられるものだから、英語では今をプレゼント(=present)と言う------------------------------------読んでみて、いかがでしたか時間のあり方は生まれてから早く、青年期は永遠に続くように感じ壮年期は1年が早く過ぎやがてゆっくりと時間の概念が失われて自らの生命活動が終わりの時を迎える私は生きるとは長い暇つぶしだと思っています月曜日出勤します10:00〜16:00ご用命をお待ちしてますiPhoneから送信
生まれた「私」は厳格な
宗教戒律の中で母といる事を
許されずに引き離されて孤児院で育った
孤児院には「私」と同じ境遇の子ばかりだ
自治区にも馴染めず、差別や犯罪の
温床になっていた
孤児院には「ミクシー」の為に
臓器売買が公然とされていた
「上級国民」である富裕層とは違い
臓器移植を必要とするからだ
そして6歳の時に「ミクシー」の
臓器移植患者とマッチした「私」は
初めて自治区を出て
「ミクシー」の住む地方都市へと
移送される
「ミクシー」では78歳の女性へ
臓器移植する為に医師が待っていた
本来なら臓器摘出されたら
自治区へ送り返される
だがモグリの医師は
送られてきた6歳の「私」の
他の臓器を別の患者にも複数移植しようと
企み、その日の手術を改めて
「私」を死んだ事にして手元に監禁する
ところが翌日、交通事故で即死している
女の子が運ばれてきて
「遺産相続」するハズだった女の子の
当座の身代わりとして「私」は誘拐された
「ミクシー」では高税にあえぎ、
誰しもが用意されたレール上の人生以外は
望めない
どれほど才能があろうとも
一定の役職しかつけず「上級国民」への
怒りや不満は募る一方だ
また「ミクシー」では「上級国民」を
支える一部の人の汚職や腐敗が相次ぎ、
「上級国民」の仲間入りをするべく
誰も彼もが血眼になった
汚いマネーゲームが繰り広げられ
「ミクシー」では金こそが権力の証として
実質三権分立も機能していない
「遺産相続」の女の子の身代わりで
誘拐された「私」は、そこで死んだ女の子に
似るように身支度をして
「代理人」の隣に居るだけでよく、
お金を貰ったら自治区に返されると聞いた
遺産相続では怒号や叫び、泣き声、
あらゆる物が飛び交って紛糾したが
最後は強制執行により終了
女の子を殺そうと交通事故を引き起こした
親族が逮捕され、「私」はそこで
今日一日の事は何も
見なかった、知らなかった、と
約束する事で僅かなお金を貰って
自治区まで送ってもらった
自治区に戻り、孤児院のスタッフに
貰ったお金を取られ、普段の日常に戻った
(第一幕終了)
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