さようならアルルカン
シェイクスピア作「ハムレット」のTo be, or not to be…初めて知ったのは氷室冴子さんのデビュー作「さようならアルルカン」今でも衝撃的すぎて…何度よんでも打ちのめされる大好きな作品です特に表題作と「妹」が素晴らしすぎたここから派生した「シンデレラ迷宮」ですっかり心を鷲掴みにされましたランキングベスト5に入る優れた名作です当時興味の無かった文豪や名作の全てに鮮やかな色がつき、貪るようにあらゆる作品を読み出して、はては海外作品まで漁るきっかけに…枯れかけた心に心肺蘇生してくれた豊かな滋養でした本日出勤します10:00〜16:00ご用命をお待ちしてますiPhoneから送信
歯車は頑丈精緻が「当然」なのに
歯が欠けていたり歪である事は無視される
あらゆる動力の要を担うはずが
自転車のチェーンやオルゴォルみたいに
欠けていたり歪んでいるせいで
ガチンと鳴いて歯車は異常を訴えもする
ある20代の若い教師の心も
育成を担う中で戦争と相対し、
歯車を「育てて」「死地に追いやる」という
矛盾した行動の末に歯を欠けさせた
「そうだ僕は歯車だ。
…特攻隊員を作るのだ。
やるぞ…やるとも…やるんだ」
げに恐ろしきは、それを後押しするのが
普通の人という事だ
社会の中では、より複雑で希少な歯車ほど
さらに特殊で精緻な作りが必要とされるが
歯の一本二本が欠けようと
替えが「無い」からと使用され続ける
最先端医療を担う医者や
救護活動する自衛隊、
ボランティアで賄い続ける子供食堂
だがこの国は歯車を数で捉える
「替えはいくらでもある」と
「歯車をあとどれだけ失えば状況を
打破できるか」
といった思考で進んでゆく
誰もかれもが歯車なのだ
明日は出勤します
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ご用命をお待ちしてます
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